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バイオリソース管理室(IFM)ニュースレター

IFMニュースレター Vol. 3(2021.4.20発行)

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IFMニュースレター Vol.3(2021.4.20発行)

本メールは、過去に千葉大学真菌医学研究センター バイオリソース管理室(IFM)から、菌株提供を受けた方に発信している情報メールマガジンです。年に2回のペースで当センターの活動及び医真菌・微生物のトピックスをお届けします。
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目次
[1] はじめに
[2] 病原真菌講習会のお知らせ
[3] 真菌センターのトピックス
[4] 注目のIFM株
[5] 再掲「目で見る真菌症シリーズ1~キノコと感染症」

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[1] はじめに

 コロナ禍においては、蔓延防止措置の効果が薄く、再び緊急事態宣言の発令が検討されています。皆様におかれましても、いろいろな制限などありご苦労されていることと存じます。
 これまでバイオリソース室では、関連学会でのブース展示、特に医真菌学会では顕微鏡スライド標本を提供するなど、真菌症の真菌の現物を見ていただける機会をもっていました。しかし、コロナ後の時代、学会もオンライン開催が主体となってしまい、ユーザーの皆様と菌との触れ合い(?)の機会がなくなってしまいました。分子生物学会でも、ナショナルバイオリソースプロジェクトの展示の一環にて、オンライン上の仮想ブースでの参加となりました。しかし、アクセスは非常に限られたものでした。今年度も学会はオンラインで開催されることが多くなると思います。こんな苦境ですが、機会を見つけて出展し、訪問していただいた方の質問などに応じてまいります。まずは、5月7-9日、パシフィコ横浜で開催されます第95回日本感染症学会学術講演会に病原細菌グループと合同で展示を行います。オンサイトでご参加される先生方は、ぜひ、お立ち寄りいただければと存じます。

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[2] 病原真菌講習会のお知らせ

 毎年恒例の病原真菌の座学・実習講座は、真菌センターにて毎年数名の医師、臨床検査技師、企業等の専門家を対象に行っています。昨年度はコロナ禍のため中止とせざるを得ませんでしたが、本年度は、受講者数、地域を制限し、期間を2日間に短縮して実習パートのみの開催を計画しています。

開催時期:2021年7月1日(木)~2日(金)
会場・実施主体:千葉大学真菌医学研究センター
参加費用:40,000円(税込み価格。銀行振込、前払いのみ)
募集開始:2021年5月24日(月)~28日(金)
申し込み方法:1)氏名・ふりがな(年齢)、2)連絡先住所、3)所属、4)電話・FAX・E-mailアドレス、5)職種、6)資格(医師、薬剤師、獣医師、検査技師等)を明記の上、E-mailにて担当者(bansay-red[a]chiba-u.jp)へお申し込みください。
詳細:http://www.pf.chiba-u.ac.jp/education/pathogenicFungi.html

注意事項:政府等の要請等により、大学が外部関係者の入構禁止の措置を取ることになる等で、やむなく開催を中止することがあります。その場合、参加費は返金いたします(振込手数料を除く)。

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[3] 真菌センターのトピックス

● 令和3年度千葉大学真菌医学研究センター共同利用・共同研究に27課題が採択されました。
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/documents/joint/R3_list.pdf

● 千葉大学 真菌医学研究センター年報 (2020年度)が発行されました。
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/documents/nenpou/nenpou2020.pdf

● 千葉大学、ブラジルサンパウロ州立カンピーナス大学、栄研化学株式会社、独立行政法人国際協力機構(JICA)の四者間でLAMP法を用いた新型コロナウイルス検出試薬評価試験を開始しました。
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/documents/FY2020/20210125_press.pdf

●「東京大学医科学研究所-千葉大学真菌医学研究センター 国際共同利用・共同研究拠点事業 2020年度 成果報告会」が開催されました。
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/documents/FY2020/jointresearch_20210309.pdf

● Monthlyセミナーのお知らせ
現在、Monthlyセミナーはオンラインにより開催しております。開催情報は当センターのホームページを通じて随時お送りいたします。
次回:
石井 健 教授(東京大学医科学研究所 感染・免疫部門 ワクチン科学分野)
『ワクチン開発研究の新展開;mRNAワクチンと核酸アジュバントの次へ』
日時:令和3年5月6日(木)16:00~17:00

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[4]注目のIFM株

以下の菌株が分譲可能となりました。

・従来の定説を覆す増殖装置を持つRNAウイルス保持株
【報道資料】http://www.pf.chiba-u.ac.jp/documents/FY2020/20201218_press.pdf
Aspergillus fumigatus IFM 63439 (AfuRV1保持)
Aspergillus lentulus IFM 63537 (AleNV1保持)
Aspergillus fumigatus IFM 63147, 63431, 62629 (AfuNV2保持)
Chiba et al. Discovery of divided RdRp sequences and a hitherto unknown genomic complexity in fungal viruses. Virus Evolution. 7(1): veaa101, 2020.

・白癬菌 Trichophyton の新種(terbinafine耐性)
Trichophyton indotineae IFM 66168T (= NUBS 19006T), IFM 66189 (= NUBS 19007)
Kano et al. Trichophyton indotineae sp. nov.: A new highly terbinafine-resistant anthropophilic dermatophyte species. Mycopathologia. 185: 947?958, 2020.

・クエン酸産生菌のゲノム解析株
Aspergillus tubingensis IFM 65578 (= WU-2223L)
Yoshioka et al. Draft genome sequence of Aspergillus tubingensis WU-2223L, a citric acid-producing filamentous fungus belonging to Aspergillus Section Nigri. Microbiol Resour Announc. 9 (33): e00702-20, 2020.

・病原性放線菌 Gordonia の新種
Gordonia crocea IFM 10881T (= NBRC 107697T)
Gordonia spumicola IFM 10067T (= NBRC 107696T)
Tamura et al. Gordonia crocea sp. nov. and Gordonia spumicola sp. nov. isolated from sludge of a wastewater treatment plant. Int J Syst Evol Microbiol. 70 (6): 3718?3723, 2020.

Trichophyton rubrum IFM 66210
Takeshima et al. Tinea barbae due to Trichophyton rubrum successfully treated using oral fosravuconazole L-lysine ethanolate. J Dermatol. 47 (7): e254-255, 2020.

Trichophyton rubrum IFM 66170
Sato et al. Usefulness of wood’s lamp for Diagnosis and treatment follow-up of onychomycosis. Med Mycol J. 60 (2): 17-21, 2020.

Exophiala dermatitidis IFM 65961
Iwahashi et al. Orbital abscess caused by Exophiala dermatitidis following posterior subtenon injection of triamcinolone acetonide: a case report and a review of literature related to Exophiala eye infections. BMC Infect Dis. 20:566, 2020.

Trichophyton erinacei IFM 65833, 65834, 65835
福山 國太郎ら.ハリネズミから感染した Trichophyton erinacei(有性型:Arthroderma benhamiae)による手白癬,体部白癬の1例.真菌誌61 (3): 47-51, 2020.

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[5]再掲「目で見る真菌症シリーズ1~キノコと感染症」

 真菌センターのホームページの右上にある「ギャラリー」を覗いていただいたことはありますか?ここに、ひと昔前に連載していた、医真菌についての写真付きでわかりやすいトピック集があります。ここで一部を再掲して紹介します。

Q. キノコがヒトに感染するって本当ですか?
A. はい。でも、もちろんマツタケやシメジがヒトに感染するわけではありません。 これまでに感染することが知られているキノコは2種類(スエヒロタケ、ヒトヨタケ)だけです。 でも、これらは日本国内どこにでもよく見られるキノコです。

Q. 害のないはずのキノコがどうやってヒトの体に入り込むのですか?
A. キノコは小さな胞子をつくって空気中に飛ばします。 これを吸い込んでキノコが体に入り込むのです。 ふつうの無害なキノコは人間の抵抗力(免疫)に勝てないので、 吸い込まれてもやがて死滅してしまいますが、スエヒロタケなどは、人間の免疫に耐える力が強いので、 生き残ってしまうことがあるのです。古い結核や慢性気管支炎などで、肺の免疫が弱い人はとくに要注意です。

続きは以下のURLへ
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/medemiru/me01.html
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発行
千葉大学真菌医学研究センター バイオリソース室
〒260-8673 千葉市中央区亥鼻1-8-1 電話:043-226-2788
bioresource[a]ml.chiba-u.jp ([a]を@に変えてください)
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/bioresoures/

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※ 本メールニュースは、過去にIFM菌株・DNAの利用者、並びに病原真菌講習会と感染症研究グローバルネットワークフォーラム参加者に配信させていただいています。
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